九州の7県が共同で開発した次世代移動サービス「九州MaaS」が2024年8月1日からスタートする。

九州MaaSは、九州地域の陸海空交通事業者と自治体が連携し、公共交通機関の予約、決済サービス、デジタルチケットなどを提供するサービスだ。80以上の企業・団体が参加し、8月1日からサービスを開始する。

このサービスはアプリを通して、様々な移動手段を組み合わせた経路検索が可能になる。また、観光・宿泊施設情報と連携し、各交通機関の遅延や混雑情報も確認できる。特に、九州地域内の鉄道、高速バス、市内バスを乗り放題で利用できる「オール九州パス」は、インバウンド観光客向けの新しい商品として、利便性向上に期待されている。

6月4日に開催された記者会見には、九州各県の知事が参加し、九州MaaSのロゴが公開された。

九州経済連合会の倉富純男会長は、「日常生活と観光の両方において、便利で使いやすいサービスを提供するため、官民一体で取り組んでいく」と述べた。

九州MaaSは、8月1日のサービス開始に向け、公式ホームページとSNSを開設し、今後は参加企業が協力してアプリ利用をPRしていく予定だ。

MaaSとは？

MaaSは「Mobility as a Service」の略で、「サービスとしてのモビリティ」を意味する。

従来の交通手段やサービスに、自動運転、AIなど様々な技術を融合させた次世代の交通サービスだ。

MaaSは2010年代前半にスウェーデンで初めて登場し、現在では世界的に普及しつつある。日本でも様々な地域でMaaS導入が進められており、九州MaaSは日本国内でも代表的なMaaSサービスの一つとして挙げられる。

九州MaaSが提供するサービス

九州MaaSは、以下のサービスを提供する。

• 様々な移動手段の統合検索・予約: アプリを通して、九州地域の鉄道、バス、タクシー、航空便など、様々な移動手段を検索・予約することができる。
• デジタルチケット: アプリを通して各交通機関のチケットを購入することができ、紙のチケットの代わりにデジタルチケットを利用できる。
• 遅延・混雑情報確認: 各交通機関の遅延・混雑情報をリアルタイムに確認できる。
• 観光情報提供: 九州地域の観光情報、宿泊情報などを提供する。
• 決済機能: アプリを通して交通料金、観光施設入場料などを決済することができる。

九州MaaSの期待される効果

九州MaaSは、以下の期待される効果をもたらすと予想される。

• 利便性向上: アプリを通して、様々な移動手段を統合的に利用できるようになり、移動がより便利になる。
• 観光活性化: 九州地域の観光情報提供や宿泊施設予約機能を通して、観光客誘致に貢献すると予想される。
• 地域経済活性化: 九州地域の交通・観光産業の活性化に貢献すると期待される。
• 環境保護: 公共交通機関の利用促進を図ることで、CO2排出量削減に貢献できる。

九州MaaSは、九州地域の交通・観光産業の発展に大きく貢献すると期待される。今後は、より多くの地域でMaaS導入が拡大していくことが予想される。