ソフトバンクとシャープは、堺市にあるシャープの液晶パネル工場敷地内に、大規模なAIデータセンターを建設することで合意しました。シャープは、5月に財務悪化により2024年上半期に堺工場のパネル生産を停止すると発表していました。

ソフトバンクは、シャープ堺工場の土地、建物、電力施設、冷却施設を活用し、早期にデータセンターを構築する予定です。今回の合意を通じて、両社はAI関連事業で協力関係を模索していく予定です。

新たに建設されるAIデータセンターは、シャープ堺工場敷地の約60%にあたる約44万平方メートルで、延床面積は約75万平方メートルに達します。

ソフトバンクは、堺工場敷地を活用したAIデータセンターの構築により、最先端の半導体ベースのコンピューティングシステムを構築し、生成AIの開発やAI関連事業に必要なデータ処理能力を獲得することが期待されます。また、データセンターは大学、研究機関、企業など外部機関にも開放される予定です。

ソフトバンクは、堺工場にAIデータセンターを建設することで、日本国内のデータセンター市場競争力強化とAI技術開発の加速化が見込まれます。

シャープは、工場敷地を活用することで、事業ポートフォリオを多角化し、新たな収益機会を獲得することが可能となりました。

一方、シャープはKDDIなどとも、堺工場敷地内にAIデータセンターを構築するための協議を開始しています。シャープ堺工場は、日本国内で大型データセンターの建設に最適な立地条件を備えており、今後、様々な企業との連携の可能性が高まっています。

ソフトバンクは、2024年秋に建設を開始し、2025年中にデータセンターの本格稼働を予定しています。

今回のソフトバンクとシャープの協力は、日本のAI産業の発展に重要な役割を果たすと予想されます。