日本のガソリン価格、9カ月ぶり高値更新 - 1リットルあたり176円20銭に上昇

日本の経済産業省が7月10日に発表した7月8日時点のレギュラーガソリン1リットルあたりの全国平均小売価格は、前週調査比60銭高い176円20銭となった。3週連続の上昇となり、2023年10月以来、約9カ月ぶりの高値を記録した。これは、政府が石油販売会社に支給する補助金によってガソリン価格が27円抑制された効果があったとの分析だ。都道府県別では、37都道府県でガソリン価格が上昇し、7都県では下落した。3県は前週と同じだった。軽油は前週比60銭高い155円80銭、灯油は18リットル（一般的なタンク1個分）あたり5円上昇し、2120円となった。

最近、国内のガソリン価格は上昇傾向にあり、7月5日時点の全国平均価格は154円で、5月中旬以降8週連続で上昇している。7月初めには多くのガソリンスタンドでガソリン価格が値上げされ、7月第2週に発表される集計報告書でも価格上昇が見込まれる。

ガソリン価格は、2020年7月7日に1リットルあたり127.3円を記録し、2020年は130円前後で推移した。しかし、2021年新春からガソリン価格は再び上昇し始めた。世界的に新型コロナウイルスワクチンの接種が拡大し、経済回復への期待が高まるにつれ、原油価格が上昇したことがガソリン価格にも影響を与えた。

2024年4月にはガソリン価格は147円台で安定していたが、5月連休明けから再び上昇し、現在154円台で推移している。この価格上昇は当面続く見込みだ。現在のガソリン価格は、2018年10月24日の156.9円以来、約2年9カ月ぶりの高値を更新する可能性が高い。2018年のガソリン価格急騰は、OPEC加盟国と非加盟国間の協調的な減産継続、当時アメリカのトランプ大統領がイランに対する経済制裁を再開し、イラン産原油の輸入を世界に禁止したことが主な要因だった。

コロナ禍以降、原油価格の変動は、世界的な新型コロナウイルス感染状況に大きく左右されてきた。最近では、世界的にワクチン接種が拡大し、経済活動が再開されるにつれ、原油価格が急騰した。7月6日には原油価格が1バレル76.98ドルを記録し、2014年11月以来、6年8カ月ぶりの高値を付けた。原油価格急騰の主な原因は、OPECとロシアなどの非加盟国で構成されるOPECプラスが減産規模縮小について合意に至らなかったことで、市場供給の増加が見込みにくくなったためだ。

今後、原油価格の変動はガソリン価格に大きな影響を与えることが予想されるため、継続的な関心が求められる。ガソリン価格が上昇する時期には、ガソリンスタンドが提供する割引価格情報にも注目する必要がある。gogo.gsなどのガソリン価格情報サイトを利用したり、ガソリンスタンドのLINEアカウントを通じてクーポンを発行するガソリンスタンド、石油会社系列のクレジットカードを利用して割引特典を提供するガソリンスタンドなど、様々な割引情報を利用することができる。また、SNSで価格上昇情報を事前に知らせてくれるガソリンスタンドもあるため、フォローして確認するのも有効だ。

gogo.gsが提供する『都道府県平均ガソリン価格ランキング』などを参考に、普段利用しているガソリンスタンドの価格が高いのかを確認するのも良い方法だ。地域によってガソリン価格が異なるため、自分の居住地域の平均価格を参考にガソリンスタンドを選ぶことが経済的だ。